【レビュー】漢字x落ち物=『テト字ス』良コンセプトなパズルゲーム―ランキング1位を取った戦略の紹介も

【レビュー】漢字x落ち物=『テト字ス』良コンセプトなパズルゲーム―ランキング1位を取った戦略の紹介も

8月9日にシルバースタージャパンから発売された、ニンテンドースイッチ用ダウンロードソフト『テト字ス』。

「木」と「土」を組み合わせて「杜」や「桂」という字を作るなど、漢字と漢字を組み合わせるパズルゲームを、『テトリス』のような落ち物パズルゲームとミックスした作品です。

500円と非常に安く、スキマ時間などに手軽に楽しめそうでしたので、勢いで購入。一通り遊んでみましたので、レビューしていこうと思います。

また、オンラインのランキングで1位を取れましたので、その戦略などもご紹介。まあ、1位と行っても、全体でまだ70人ちょっとしかランキングに参加してないんですけどね…

『テト字ス』ってどんなゲーム?


冒頭にも書きましたが、漢字を組み合わせるパズル要素と、『テトリス』のような落ち物パズルをミックスした作品が『テト字ス』です。

パズルのフィールドは、上記の画像のように、方眼ノートを模しています。方眼ノート、懐かしいですね。

漢字は「落ち物」の定石通り、上から下へと降ってくるのですが、最初はどの漢字も2×2の4マス分のサイズをしています。それを2×1の縦長、1×2の横長、1×1の小サイズへと変化させ、組み合わせて漢字を作っていくわけです。

例えば、「木」という漢字なら、縦長を2つで「林」、小さいものを2つ並べて上に横長を置けば「森」になる、といった具合。

落ちものゲームとしての『テト字ス』の大きな特徴と言えるのが、ピースが消える条件。例えば『テトリス』なら横一列が揃ったら消えますし、『ぷよぷよ』なら同じ色が4つくっついたら消えますが… 『テト字ス』では、完成した漢字をボタン操作で任意のタイミングで消すことができるんです。

漢字を消すときには、つながっている漢字がまとめて消えていきます。この時、消えた漢字の数がそのまま「連鎖数」になるのですが、例えば「木」が3個でできた「森」を消すと、1つの漢字で3連鎖となります。つまり、「木」よりも「林」、「林」よりも「森」と、より多くの漢字を組み合わせたほうが連鎖数を稼げるわけですね。

それだけでなく、多くの漢字を組み合わせると、スコアも増え、また時間制限の延長ボーナスもついてくると、いいこと尽くめ。

また、先程から「木」の話ばかりしていますが、いつも「木」が降ってくるとは限りません。通常のモードでは、「降ってくる漢字」は、ステージごとに5種類が定められていて、その5種類を上手く捌いて、難しい漢字を作っていかなければなりません。

でも大丈夫、降ってくる漢字を組み合わせて作れる漢字の一覧をヒントとして表示してくれる機能もあります。結構、「こんな漢字もあったんだ!」とビックリさせられるようなものもあって、勉強にもなりますよ。

(なお、オンラインでスコアを競うモードでは、任意の5種類の漢字の組み合わせで挑むことができます。どんな組み合わせで挑むかを考えたり、その組み合わせで作れる漢字を調べるのも本作の醍醐味です)

基本データ


発売日:2018年8月9日
開発:シルバースタージャパン
値段:500円
ダウンロード専用
1人プレイ専用

iOS版、Android版も配信されています。

関連リンク

『テト字ス』公式サイト
任天堂ストアページ

レビュー:コンセプトは面白い、んだけど… 磨けばまだ光る余地のある作品

漢字x落ち物、このアイデアは素晴らしい

「文字をテーマにしたパズル・クイズゲーム」というのは結構定番で、これまでにも様々な作品が発売されていると思いますが… 漢字を、部品2~4個の組み合わせという規格に落とし込んで、それを落ち物ゲーム化する、そのコンセプトはすごく面白いと感じました。

また、漢字を消すタイミングを任意にしたり、1分の時間制限を複雑な漢字を作ることで延長していく仕組みなど、根本的なシステムには、すごく光るものがある作品だと思います。

大人には郷愁の、小学校をテーマにしたUI


落ち物系パズルゲームと言えば、基本的にどのゲームもマス目で区切られたフィールドを持つものですが、方眼ノートをそのフィールドとして扱う本作のアイデア、これには感心させられました。確かに、漢字の落ち物の舞台として、これほど相応しいフィールドはないでしょう。

また、黒板を背景に、問題の出題が「教科書」であったり、作ったことがある漢字を調べられる「字典」など、小学校をテーマにUIが統一されていて、大人の私としてはなかなかにノスタルジックでした。

ツモの偏りなど、やや調整不足な一面も


テーマやコンセプトは良い一方で、やや問題に感じるのが、細々とした調整不足な部分

特に気になるのが、ツモ(降ってくる漢字)の偏りです。5つの漢字のうちどれが降ってくるかはランダムにきまっていると思われますが、これが偏るときはとにかく偏るんです。酷いとほんとに同じものばかり出まくったり、待っている漢字が20回近く連続で来なかったり…

他の落ち物ゲームと比べても、フィールドは狭めですから、邪魔になったものを置く場所も少なく、待ち漢字来ずのまま消さざるを得ない状況に追い込まれることも多いのですが、そうするとスコアは全然伸びないまま時間だけが過ぎていくわけです。

そのため、スコアを伸ばせるかはツモ運次第な部分がかなり大きめ。他の落ち物と比べても1つ1つのツモのウェイトが大きい作品だと思うので、もう少し偏りを減らす調整を入れるなり、本家『テトリス』のように漢字を1つキープできるようにするなり、何かしらの工夫が欲しかったかな、と感じました。

また、操作感がやや悪いのも気になります。なんというか、『テトリス』や『ぷよぷよ』といった最大手と比べると、ツモを移動するときの感じがどこか気持ちよくないんですよね。それと、2×2→2×1→1×2→1×1と漢字を変形していくわけですが、逆順の変更ができないため、うっかり通り越すともう1周しなきゃいけなかったり。LRで選択する「破壊するブロック」も見づらいですし… 操作性については、全体的にもう少し改善の余地あり、といった感触です。

学習ゲームだけど、小学生には注意かも…?

本作は「漢字を学習するゲーム」としての側面もあるわけですが、1つ注意しなければいけない点があります。

例えば「里」という漢字は、「上の「日」を書いた後、縦に線を引いて、横線2本」という書き順。つまり、上下でつながっているわけですが、本作ではこのような字を「田」と「土」というように、成り立ちを無視した「見た目の組み合わせ」で表現しています。

ですから、このゲームで新しい感じを覚えてしまって、小学校のテストで「里」を「田」と「土」の組み合わせで書いてしまうと、バツにされてしまうかも… もし小学生以下の子供に、知育目的で遊ばせようかな、と考えている方がいましたら、その点は留意したほうが良いでしょう。

その点を除けば、学習ゲームとしては良い感じ。プレイしていて、結構知らない漢字があったり、見覚えはあるけどなんて読むんだっけ…?とか、勉強になる場面も多々ありましたので、大人の方でも楽しめると思います

あと、地味に「字典」の「使い方・意味」の部分が読んでいて面白いので、そっちの方面からも楽しく漢字を学べたりもします。

レビューのまとめ:漢字パズルに興味があるならお買い得の一作

いくつか問題点も上げてきましたが… 500円という値段を考えると、それも仕方ない部分かな、と。元となるコンセプト自体がよくできた作品なので、諸々踏まえても値段相応には面白い作品です。

私はわりととこの手の、安くて手軽なパズルゲームはよく遊ぶのですが、新鮮味のある作品で、ほぼ一通り遊んだ段階で500円分くらいの満足感は得ることができました。

漢字をテーマにしたクイズやパズルって、クイズゲー・パズルゲー好きの中でも更に好みが分かれる部分があるかな、と思うのですが… 好きだよって方なら、きっと楽しめるんじゃないかと思います。

オンラインランキング1位取ってみたので、使った漢字や戦略をご紹介


ここからはレビューのオマケというか、ちょっとした自慢といいますか。

スコアを競うオンラインランキングで、(70人ちょっと中とはいえ)執筆時点での1位を取れましたので、その時の戦法などをご紹介したいと思います。

使った漢字は、「木」「立」「日」「刀」「口」です。何ぞこの組み合わせ?と思う方も多いでしょうが… この組み合わせにした理由は、私が探した限り唯一の「4種類の漢字を組み合わせた漢字」であるという文字を作るためです。

韶は、「うつくしい」、「ショウ」、「ジョウ」と読むらしいですよ。詳しくはこちらのサイトでご確認ください。

あまりの1つは「木」。「林」「森」と単体でも使え、「杏」「呆」「杳」「杲」「朷」「柆」とほか全ての字との組み合わせもあるので、これが最良でしょう。

基本的には韶の字を狙いつつ、木は「森」や、よく余る「刀」を「朷」にするために使っていきます。口や日が大量に来たら「品」「晶」「昌」などにしたり、立は「竝」にしたり。

他にも作れる漢字の種類はそこそこありますが、アレコレ作ることは考えず、とにかく「韶」「森」「品」「晶」で時間制限を伸ばすことと、ミスをしない、この2点だけを意識していくと良いかと思います。

ちなみに今回15万点のスコアを取ったときはまだ28年生だったので、MAXらしい100年生近くまで上げればボーナスなども更に増えるでしょうし、まだまだ上は狙えるんじゃないかと思います。そもそも、ツモ次第では無限に時間延長できそうですし…

まあまだ発売2日目ですし、このくらいラクラク超えられると思うので、ぜひ皆さんも挑戦してみてください。